バチェラー6は「ハイスペ医師バチェラー×波風の少ない女性陣」という、シリーズの中でもかなり異色のシーズンでした。
その結果、「つまらない」「出来レース」「過去最低評価」といった厳しい声が集まる一方で、「安心して見られた」「現実的で考えさせられた」というポジティブな受け止め方も存在します。
この記事では、
- 視聴者から「つまらない」「出来レース」と言われた主な理由
- それでも評価できるポイント(久次米さんの人柄や女性陣の関係性)
- 40代以降の視聴者目線での“おいしい見どころ”
を、各種レビュー・考察を踏まえつつ、自分なりの整理・考察としてまとめます。
※最終回までのネタバレを含むので、未視聴の方はご注意ください。
シーズン6全体の配信情報や女性メンバー14人の顔ぶれなど、まずは基本情報から押さえたい方は、先に下記の完全ガイド記事をチェックしてみてください。
バチェラー6の総評【一言でいうと?】
- 全体のトーンは「炎上もせず、波風も立たず、恋も盛り上がりきらない“整いすぎたシーズン”」という評価が多いです。
- 一方で、「久次米バチェラーは歴代で最も“まともで誠実”」「女性同士の関係性も良く、安心して見られた」という好意的な声も無視できません。
- 結果として、「恋愛リアリティの刺激」を期待していた人には物足りなく、「人生観・結婚観を考える番組」として見た人には一定の納得感があった、という二極化した評価になっています。
総評としては、「恋愛リアリティとしての“ドラマ”は薄いが、結婚観を考えるドキュメンタリーとして見ると学びは多いシーズン」という位置づけがしっくりきます。
旧シリーズのようなドロドロ展開や炎上劇を期待していた人ほど、「推しができない」「感情が揺さぶられない」と感じやすい作りだったと言えます。
「つまらない」と言われた理由を整理する
どのエピソードで「盛り上がりに欠けた」と感じられたのかを、各話ごとの結果とあわせて振り返りたい方は、全9話の結果をまとめたネタバレ記事もあわせてどうぞ。
理由1:炎上回避と“リスクを取らない”出演者たち
シーズン6について多くのレビューが最初に指摘しているのが、「出演者全員が炎上を極端に恐れていた」という点です。
過去シリーズでは、嫉妬や対立が表に出ることで視聴者の感情も揺さぶられていましたが、今作では女性陣同士のバチバチした争いがほとんどなく、「みんなで穏やかに旅を乗り切った」という印象が強く残りました。
ニュース系の分析でも、「出演者たちが視聴者からどう見られるかを意識しすぎて“安全運転”に徹した結果、泣く・怒る・揉めるといったむき出しの感情が画面から消え、ドラマが生まれなかった」と指摘されています。
実際、シンデレラローズのような“揉めて当然”のイベントですら、驚くほどあっさりと決まり、その後も大きな衝突や波乱にはつながりませんでした。
この「冷静すぎる中盤」をよく言い表しているなと感じたのが、ヤフーニュースに寄せられていた次のコメントです。
皆さんの意見わかります。
中盤は冷静すぎてつまらなかったですよね。
私の見立てでは一番賢かったのは理事長の父で、反対したと言いつつ共立のPRになるので、箱入りで頼り甲斐はないがマスクの優れた息子を活用したのだと思いました。
お父さん人柄も頭もとても良さそうでしたね。
ここには「出演者個人の炎上回避」だけでなく、親世代を含めた“リスク管理”の空気がにじんでいます。
息子を前面に出しつつ、共立美容外科としてのイメージは傷つけないように振る舞う。そうした大人の計算と慎重さが、シリーズ全体のトーンを決めていた側面も否定できません。
その慎重さは、40代以降の視聴者から見ればよく理解できますし、「リアルなビジネス感覚」を感じて面白い部分でもあります。
一方で、恋愛リアリティという枠組みの中では、「誰もリスクを取らない世界」はどうしても平板になりやすく、感情が大きく揺れる“山場”が生まれにくかったのも事実だと感じます。
結果として、「安心して見られたけれど、心が震える場面は少なかった」という評価に落ち着いてしまったのではないでしょうか。
出典:Yahooニュース
理由2:バチェラーが“優等生すぎて”恋より選考になった
シーズン6のバチェラー・久次米一輝さんは、現役医師で実家も太く、ルックスも性格も“非の打ちどころのない優等生”として描かれました。
レビューでは、「今までの“何やってるのかよく分からない実業家”ではなく、ガチの医者が出てきてしまったことで、上下関係がはっきりしすぎた」と分析されています。
その結果、
- バチェラーが女性陣を“選ぶ側”
- 女性陣は“選ばれる側”
という構図が強まり、恋愛というより就活・お見合いの「選考」に見えるという感想が多くあがりました。
実際、集英社オンラインの記事でも「その構図はまるで就活の面接官と応募者のようで、恋愛というよりも“選考会”のような空気が漂っていた」と表現されており、視聴者の違和感を言い当てています。
さらに、ヤフーニュースのコメント欄には、こんな“家格”を意識した声も寄せられていました。
なんというか家格の差を見せつけられたシリーズだった。
今回のような家柄まで完璧バチェラーだったらおだみゆちゃんは選ばないだろうなぁというのが最終回前からなんとなく想像がついた。ある意味かなりリアルに近い結果とも言えると思う。
賛否あるけどコウコウさんくらいのギラギラした成り上がり感あるバチェラーの方が番組は盛り上がるのではないでしょうか。
40代以降の視聴者ほど、「結婚は“好き”だけではなく、家同士の釣り合いも大事」という現実を肌で知っています。
だからこそ、
という“読めてしまう結末”が、ドラマとしての意外性を削ぎ、「最初から結果が見えすぎていた」という物足りなさにつながったように感じます。
「あのスペックの医師なら現実世界で普通に結婚相手は見つかるはずで、なぜわざわざ番組に?」という素朴な違和感も、よく聞こえてくる声です。この“現実と番組フォーマットのずれ”が、恋愛ドラマとしての没入感を削ぎ、「就活の面接を見せられているようだ」と感じさせてしまった部分は否めません。
理由3:過去シリーズにあった“炎上+成長ドラマ”が不在
note やブログでは、「シーズン3の友永×岩間の炎上劇」「シーズン4の黄皓×秋倉のドラマ」と比較して語られるケースが目立ちます。
過去シリーズでは、
- バチェラー自身の揺れや迷い
- セオリーを裏切る選択
- 視聴者の怒りや感動が爆発する瞬間
があり、その中で「人として成長したのか」「どんな価値観で動いているのか」が見えてきました。
これに対してシーズン6は、「最初から好みが明らかな本命(石森さん)に向かって一直線」「大きな裏切りや波乱はなし」という“予定調和感”が強く、「良く言えば順当、悪く言えば退屈」という評価で落ち着いています。
視聴者は、炎上を必ずしも望んでいないものの、「人が揺れて迷う姿」の中に共感を見出すことも多く、その意味では今作は“揺れの少ないシーズン”だったと言えそうです。
「出来レース」疑惑をどう捉えるか
久次米さんがどんな家庭環境で育ち、どのようなキャリアや価値観を持っているのかを知っておくと、「出来レース」に見えた背景も少し違って見えてきます。基本プロフィールや家族、仕事については、下記の記事で詳しくまとめています。
視聴者が「出来レース」に感じた主なポイント
- 最初期から「石森さんとの距離感」が近く、他候補よりも安心して接しているように見えた。
- もともと知り合いだった、ビジネス上の接点があったなどの情報があり、「最初から本命が決まっていたのでは?」という疑いがネット上で広がった。
- 他の女性との関係性や迷いを深く描くよりも、「本命に合わせた旅」に見える編集だった、という指摘もあります。
これらが積み重なり、「出来レース」「最初から石森さん一択」といった評価に繋がっています。
出典:Yahoo知恵袋
事実ベースで見える範囲と、言い切れない部分
一方で、番組側や久次米さん本人が「出来レース」を認めた事実は現時点でありません。
ビジネス上の接点があったこと自体は報じられていても、それが“事前に交際していた”“シナリオ通りだった”というところまで証明された情報は出ていません。
恋愛リアリティという性質上、
- 編集で本命ラインを強調する
- 旅の終盤に向けて「この人かな」という印象を視聴者に持たせる
ことはある程度必然であり、その結果「他の候補がアリバイ的に見えてしまう」側面もあります。
視聴者目線で冷静に見ると、「事前にすべてが決まっていた」と断定するのは情報不足です。
ただし、“現実としてかなり有利な位置にいた人が最後まで有利だった”という構造は否定しづらいという、二層構造で捉えるのが妥当に思えます。
個人的には、「完全な出来レース」とまで断言するよりも、最初から相性の良さと信頼感が抜きん出た相手がいたために、ドラマとしての揺れが生まれにくかったシーズンと理解する方が、作品全体の見え方としてしっくりきます。
それでも評価したいバチェラー6の良かったところ
久次米一輝という「真面目すぎるバチェラー像」
多くの感想記事が、「こんなに真面目で誠実なバチェラーはいなかった」と評価しています。
- 人の悪口を言わない
- デートでの言葉選びが丁寧
- 女性の事情やバックグラウンドを尊重しようとする
といった態度は、「こういう男性が身近にいたら安心」と感じやすい部分です。
久次米さんの人柄や、女性陣との距離感を好意的に受け取った視聴者も少なくありません。
今までのバチェラーと違い
口下手だけど誠実な態度だったし
女性陣から君づけて呼ばれていて
人柄も好かれてるのがわかる。イケメンで性格までいい男性がいたのだね
という点では最高に良かった。女性陣も蹴落としにかかる人はいなく
どの女性も人柄が良さそうだったし
番組終わって炎上したり叩かれる人が
でなかった点でも成功したシリーズだと思う。今回のバチェラーが穏やかで優しい人柄で
イケメン!
どの角度から見ても顔がカッコいいという
文句のつけようがなかったから
女性陣がその点にも喜んでいた様が
微笑ましかった。
「イケメンで性格も良く、炎上もしなかったバチェラー」として受け止めるか、「優等生すぎて物足りない」と見るか。ここが、シーズン6の評価を分ける大きな分岐点なのだと思います。
出典:kansouさんのブログ
2. 女性同士の関係性が良く、見ていてしんどくない
シーズン6では、女性同士の露骨なマウンティングや悪口が少なく、「全員まともすぎて逆に怖い」と評されるほど“治安の良い”空気が続きました。
といったシーンが多く、「前のシリーズはしんどくて途中離脱したけれど、今回は最後まで見られた」という声もあります。
読者にとっては、「誰かを悪者にして盛り上げる作りではない」という安心感は、評価すべきポイントだと感じます。
3. 仕事・家族・結婚という“現実的なテーマ”がよく語られた
バチェラー6は、「仕事と結婚の両立」「家族との距離感」「実家の価値観の違い」など、現実の人生設計に直結するテーマが多く扱われました。
といった話は、20代よりもむしろ30〜40代以降の視聴者のほうが“自分事”として刺さりやすい部分です。
ドラマとしての派手さは欠けても、「結婚を考える上で見逃せないテーマ」が散りばめられていた点は、感想記事としてしっかり拾っておきたい長所だと感じます。
実際、全シーズンを追いかけてきた視聴者からは、こんなバランスのよい感想も寄せられていました。
バチェラーシーズン全て視聴済みです。
炎上するくらいの盛り上がりがなかったと言いますが、今回は明らかに売名も目的とした、一石二鳥狙いの半分芸能人が少なかったことが影響していると思います。
良い意味でも悪い意味でも一般の感覚の方が多かったので、激しい展開にならなかったと。
後は単純にバチェラーが今までの参加者と比較して誠実な方だったのでそりゃ炎上もしないでしょうよと…
私は一般人の本気恋愛感が強く、最後まで楽しく視聴できました。
個人的には4.5話くらいから石森さん一強かなって気持ちもあり、展開はわかりやすかったですが…笑
シーズン2は最後まで展開が読めず、1番面白かったと感じてましたが、星評価も1番高いのですね。納得。
大体公開直後はどのシーズンも評価低いのでこれから上がっていくでしょう。
「炎上しない=つまらない」と切り捨てるのではなく、「一般人の本気恋愛として安心して楽しめた」という捉え方も、長年のシリーズファンならではだと感じます。
それぞれの女性がどんなバックグラウンドや仕事を持ち、どんな価値観で旅に参加していたのかを知ると、今回の“穏やかな空気”の理由もより立体的に見えてきます。プロフィールやインスタの雰囲気は、下記のまとめ記事に整理しています。
視聴者が“おいしく味わう”ための見方
恋バナとしてではなく「人生会議」として見る
バチェラー6は、20代向けのキラキラ恋愛ドラマというより、「人生会議をのぞき見する番組」として捉えると見え方が変わります。
といった問いを自分に投げながら見ると、「つまらない」で終わらせず、むしろ自分の結婚観・家族観の棚卸しができます。
「炎上がない=悪」ではなく、何が物足りなかったのか言語化する
シーズン6への不満の多くは、「炎上がないからつまらない」という単純な図式になりがちです。
という、もう少し繊細な感情があるはずです。
そこを意識して、「なぜ物足りなかったのか」を一度言葉にしてみると、自分が物語に何を求めているのかも見えてきます。
過去シーズンとの付き合い方を変える
と割り切ると、「全部同じ温度で楽しもう」とするよりも、シリーズごとの味わい方を変えて楽しめるようになります。
シーズン6の具体的な展開やラスト2人・最後の1人までの流れをもう一度整理したい方は、全話の結果をまとめたネタバレ記事もあわせて読んでみてください。
また、最終回後の交際の様子や破局報告、現在それぞれがどのように過ごしているかといった“その後”が気になる方は、下記の「その後・現在まとめ」で時系列に整理しています。
まとめ:バチェラー6は「物足りない」が、「考える材料」は多かった
バチェラー6は、間違いなく“賛否両論”のシーズンでした。
- 恋愛リアリティとしての盛り上がりやドラマを期待していた人には、「つまらない」「出来レース」「過去最低評価」という厳しい声が集まりました。
- 一方で、久次米一輝さんの誠実さや、女性同士の穏やかな関係性、仕事や家族を真面目に話すシーンなど、「安心して見られる恋愛番組」として評価する声も確かに存在します。
視聴者にとっては、
というスタンスで向き合うと、単なる「期待はずれ」で終わらせずに済む作品だと感じます。
そして何より、シーズン6を見てモヤモヤした気持ちごと、「じゃあ自分ならどういう選択をするだろう?」と自分の人生に引き寄せて考えてみることが、このシリーズとの一番“おいしい付き合い方”なのかもしれません。






